先に相談窓口を掲載します。心身の不調を感じている場合は、就職活動の判断より先に、下の窓口にご相談ください。
こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556(都道府県・政令指定都市が実施する公的な相談機関につながります。受付日時は都道府県によって異なります。050で始まるIP電話からは接続できません)
就職活動を続けるかどうか迷う場面は、時期を問わず訪れます。この記事では、公的な相談窓口と、制度上どのような選択肢があるのかを、公表資料に基づいて整理します。どうすべきかを示すものではありません。判断の材料になる事実だけを並べます。
この記事は厚生労働省の公表資料と、採用と大学教育の未来に関する産学協議会の報告書をもとにしています(いずれも2026年9月に確認)。公開資料に基づく一般的な情報提供であり、医学的・心理的な助言ではありません。
相談できる公的な窓口
| 窓口 | 内容 |
|---|---|
| 新卒応援ハローワーク | 大学・大学院・短大・高専・専修学校などの学生と卒業者のためのハローワーク。各都道府県に1か所以上、全国56か所。就職支援ナビゲーターが担当者制で相談に応じる。必要に応じて、就職活動中における心理的な悩みや不安を、心理の専門家である臨床心理士等に相談することもできる |
| こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556) | 都道府県・政令指定都市が実施する公的な相談機関につながる。受付日時は都道府県によって異なる |
| 大学のキャリアセンター | 在学中および卒業後の一定期間、相談できる場合がある。利用できる期間は大学によって異なる |
| 都道府県労働局・ハローワーク | 就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議の決定文書で、学生からの相談を受け付け、相談者の意向を踏まえて対処すると明記されている |
新卒応援ハローワークで臨床心理士等に相談できることは、あまり知られていません。就職活動の相談窓口としてだけでなく、心理面の相談先としても案内されています。所在地と連絡先は厚生労働省のウェブサイトで確認できます。
就職活動の相談内容は限定されない
新卒応援ハローワークの案内には、就職支援ナビゲーターが「就職活動の進め方・求人の選び方の相談など、一人一人の希望や困りごとに寄り添った支援」を行うと記載されています。応募書類の作成支援や、自己理解・仕事理解・適職診断・面接対策といったセミナーも開催されています。
相談内容が「今すぐ就職したい」に限られるわけではありません。進め方そのものに迷っている段階でも、窓口の対象に含まれています。
制度上、どのような選択肢があるか
| 選択肢 | 公表資料での位置づけ |
|---|---|
| 卒業年度の秋・冬に就職活動を続ける | 産学協議会の報告書は、多くの企業が卒業・修了年度における秋・冬採用を実施していると記載。ただし実施規模は春・夏採用に比べて限定的とも認めている |
| 卒業後に就職活動を行う(卒後就活) | 厚生労働省の指針は、既卒者が卒業後少なくとも3年間は新卒枠に応募できるよう努めることを企業に求めている(努力義務) |
| いったん休む | 公表資料に位置づけの記載はない。ただし産学協議会は「在学中に就職活動を終えなければならない」という固定観念を見直す必要があると記載している |
| 進学など別の進路を選ぶ | 各社の募集要項では、大学院進学を検討している場合に別プログラムを案内する企業もある(パナソニックの例) |
産学協議会の2024年度報告書には、学生・社会に向けたメッセージとして次の記載があります。「大学の就職内定率の高さ」が過度に重視される風潮を見直し、卒業後の就職活動も主要な選択肢と認める社会的意識の醸成が求められる、という趣旨です。
既卒・第二新卒の扱いについては既卒・第二新卒の就活|卒業後3年以内は新卒枠、指針と離職率の統計で見る実際【28卒】で詳しく扱っています。
「まだ決まっていない」ことをどう見るか
就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議の決定文書には、内閣府の調査結果が載っています。
| 調査結果 |
|---|
| 3年次の授業が終了する2月以降、最初に採用面接や内々定を受けたと回答した学生が増加する |
| 4月までに累計で約9割の学生が採用面接を受け、約7割が内々定を得ている |
| 6月までには累計で約9割の学生が内々定を受けている |
これは全体の傾向を示す数字であって、個人の状況を評価するものではありません。同じ資料には、就職・採用活動に9カ月間程度以上の期間を要している学生の割合が、令和2年度の約3割から令和6年度には約5割へ増加したという記載もあります。活動が長期化している学生は少なくありません。
期限があるものだけ先に確認する
迷っている間にも、期限のあるものは進みます。判断を保留したままでも、確認だけはしておける項目です。
| 確認する項目 | 内容 |
|---|---|
| 大学のキャリアセンターを卒業後も使えるか | 利用できる期間は大学によって異なる。在学中に確認しておくと、後の選択肢が広がる |
| 応募中の企業の締切と選考日程 | 辞退するにしても、期限を過ぎてからでは連絡が難しくなる |
| 卒業に必要な単位 | 就職活動と学業は別の期限で動く |
| 秋・冬採用や既卒枠を実施している企業 | 募集要項の応募資格欄で確認できる |
締切が長いプログラムもある
内定ナビが募集要項を確認した117社のうち、応募締切が2026年10月以降のプログラムを持つのは12社ありました。ソニーグループはマイナビ2028に2027年2月28日締切と掲載されていますが、ソニー公式の採用サイトでは2026年夏の職場密着インターンのエントリーが6月23日に終了しており、マイナビ2028の掲載と食い違っています。ローソンの業界研究セミナーは、マイナビ2028に2027年2月23日締切と掲載されていました(公式未確認)。
夏の時期を過ぎた後の選択肢は夏のインターンに参加できなかったらどうするか|9月以降に応募できる17社と、3月までの動き方【28卒】にまとめました。
就職活動で困ったときの相談先(用途別)
| 困っていること | 相談先 |
|---|---|
| 心身の不調を感じる | こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)。新卒応援ハローワークでも臨床心理士等に相談できる |
| 進め方が分からない | 大学のキャリアセンター、新卒応援ハローワークの就職支援ナビゲーター |
| 応募書類が書けない | 新卒応援ハローワークの応募書類作成支援、大学のキャリアセンター |
| 内定と引き換えに他社の辞退を迫られた | 都道府県労働局・ハローワーク。オワハラとオヤカク|政府文書での位置づけと、断り方・相談先【28卒】 |
| 卒業後の就職活動について知りたい | 大学のキャリアセンター、新卒応援ハローワーク |
応募を迷っている企業の離職率や残業時間が気になるときは、企業の職場情報の調べ方と求め方で、しょくばらぼの使い方と企業への情報提供の求め方を整理しています。
2027年3月卒業予定で、10月の時点でまだ内定がない人向けに、前年の内定率が10月から4月にかけてどう上がったかと、卒業までの月ごとの動き方を27卒で10月にまだ内定がない人へにまとめています。
よくある質問
就職活動をやめてもいいですか
この記事は、どうすべきかを示すものではありません。制度上の選択肢としては、卒業年度の秋・冬に続ける、卒業後に行う(既卒者は卒業後少なくとも3年間は新卒枠への応募を、企業が努めることとされています)といった経路が公表資料で確認できます。判断に迷う場合は、大学のキャリアセンターや新卒応援ハローワークにご相談ください。
誰にも相談したくないのですが
公的な電話相談窓口があります。こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)は、都道府県・政令指定都市が実施する公的な相談機関につながります。受付日時は都道府県によって異なります。
新卒応援ハローワークは在学中でも使えますか
大学・大学院・短大・高専・専修学校などの学生と、これらの学校を卒業した方が対象と案内されています。全国56か所に設置されています。
卒業後に就職活動をすると不利ですか
産学協議会の報告書は、既卒者も新卒者・第二新卒者と同じ「新卒採用」として採用していると記載しています。一方で、秋・冬採用の実施規模は春・夏採用に比べて限定的であるとも記載しています。両方が同じ資料に書かれています。
周りはもう内定を持っているようです
政府の調査では、4月までに累計で約7割が内々定を得ているという結果が出ています。一方、同じ資料には、就職活動に9カ月間程度以上を要する学生の割合が令和6年度で約5割という記載もあります。全体の傾向を示す数字であって、個人の状況を評価するものではありません。
大学のキャリアセンターは卒業後も使えますか
大学によって異なります。産学協議会の報告書は、大学に対してキャリアセンターによる既卒者向け支援策の拡充を求めています。在学中に、卒業後の利用条件を確認しておくことをおすすめします。
まとめ
- 心身の不調を感じる場合は、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)に相談できる
- 新卒応援ハローワークは全国56か所。必要に応じて臨床心理士等に心理的な悩みや不安を相談できる
- 厚生労働省の指針は、既卒者が卒業後少なくとも3年間は新卒枠に応募できるよう努めることを企業に求めている
- 産学協議会の報告書は「在学中に就職活動を終えなければならない」という固定観念を見直す必要があると記載している
- 就職活動に9カ月間程度以上を要する学生の割合は、令和6年度で約5割
- 迷っている間も、大学のキャリアセンターの利用条件と応募中の企業の期限だけは確認しておける
参照した情報源
- 厚生労働省「新卒応援ハローワーク」(2026年9月に内容を確認)。設置数、就職支援ナビゲーターによる支援、臨床心理士等への相談
- 厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」(2026年9月に内容を確認)。電話番号、接続先、利用上の注意
- 採用と大学教育の未来に関する産学協議会「2024年度報告書」(2025年5月9日公表、2026年9月確認)。秋・冬採用と既卒採用に関するメッセージ、卒後就活についての記載
- 就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議「2027年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」(令和7年12月26日決定、2026年9月確認)。内々定の時期と活動期間に関する調査結果
- 厚生労働省「卒業後3年以内の既卒者は、『新卒枠』での応募受付を!」(青少年雇用機会確保指針に関するリーフレット、2026年9月確認)
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