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就活対策

OB・OG訪問のやり方とアプリ比較|Matcher・ビズリーチキャンパス・大学経由の3ルート【28卒】

OB・OG訪問は、募集要項や説明会では分からないことを、実際に働いている人から直接聞ける数少ない機会です。ただし訪問の目的が曖昧なまま申し込むと、会社案内を読み上げられて終わります。この記事では訪問の3つのルートを比較したうえで、依頼から当日までの進め方と、聞くべきことを整理します。

OB・OG訪問で得られるもの

企業の募集要項からは、インターンシップの日数や選考の流れは読み取れます。実際、この内定ナビでも各社の募集要項を一次情報として整理しています。しかし次のような点は、どれだけ募集要項を読んでも分かりません。

知りたいこと 募集要項で分かるか OB・OG訪問で聞けるか
インターンの日数と選考フロー 分かる 確認の必要は薄い
配属後に実際に任される仕事の範囲 分からない 聞ける
入社前後で印象が変わった点 分からない 聞ける
その部署の一日の流れ 分からない 聞ける
選考で見られていると感じた点 分からない 個人の見解として聞ける

つまり訪問の価値は、募集要項に書けない部分にあります。日数や締切を聞くのは調べれば分かることを尋ねているだけで、相手の時間を無駄にします。

3つのルートを比較する

この記事で比較した3ルートの選び方

次の条件で選びました。

  1. 新卒の就活生がOB・OG訪問の相手を見つける手段として使えること
  2. 公式サイトで仕組みと対象範囲が確認できること
  3. 特定の大学や地域に限定されない、または限定の条件が公開されていること

個人の紹介やSNS経由の依頼は、条件が人によって変わり比較できないため対象外にしています。掲載順に優劣の意味はありません。

OB・OG訪問の入口は大きく3つあります。それぞれ届く相手の範囲と、依頼の手間が違います。

ルート 会える相手 大学の制限 特徴
Matcher(マッチャー) 登録している社会人 なし(所属大学・学年を問わない) 社会人が提示する「プラン」に学生が申し込む形式
ビズリーチ・キャンパス 同じ大学の卒業生が中心 あり(国内123大学と海外大学が開校中) 大学のつながりを軸にしたOB/OG訪問
大学のキャリアセンター OB名簿に登録された卒業生 自分の大学のみ 紹介の手続きは大学ごとに異なる

各サービスの公式サイトを2026年9月に確認した内容です。登録者数や社会人の人数といった実績値は、いずれも公式サイトでは公開されていませんでした。

Matcher|大学を問わず申し込める

公式サイトの説明によれば、Matcherは「会いたい社会人のお願いを叶えることで、就活相談にのってもらえるサービス」です。所属大学や学年に関わらずOB訪問ができると明記されています。

特徴的なのは「プラン」という仕組みです。社会人が「就活相談にのるので、◯◯してくれませんか」という条件を提示し、学生がそれに申し込みます。日程調整はチャット機能で行います。大学の卒業生ネットワークに縛られないため、自分の大学から卒業生が少ない業界にも接点を作れます。

Matcher公式サイトを見る

※本項には広告リンクを含みます

ビズリーチ・キャンパス|同じ大学の卒業生に届く

大学のつながりを軸にしたサービスで、公式サイトによると国内123大学と海外大学が開校中とされています。自分の大学が対象に含まれているかどうかが、使えるかどうかの分かれ目になります。

OB/OG訪問のほか、スカウト、就活対策サポート、インターンシップへの応募、限定イベント、就活体験記の閲覧といった機能があると案内されています。

大学のキャリアセンター|手続きは大学ごとに違う

OB名簿を管理している大学であれば、キャリアセンター経由で紹介を受けられます。アプリと違って卒業生の側が訪問を前提に登録しているとは限らないため、依頼の作法はより丁寧さが求められます。手続きは大学によって異なるので、まず窓口に確認してください。

依頼から当日までの流れ

段階 やること つまずきやすい点
1 相手を選ぶ 志望業界・職種で絞る 知名度で選ぶと話が一般論に終始する
2 依頼を送る 自己紹介と、聞きたいことを具体的に書く 「お話を伺いたいです」だけでは何を準備すべきか相手に伝わらない
3 日程を決める 候補を3つ以上出す 相手は業務の合間に対応している
4 事前準備 企業の募集要項と事業内容を読み込む 調べれば分かることを質問に使ってしまう
5 当日 質問し、メモを取る 時間が押したときに切り上げる判断ができない
6 お礼 24時間以内にお礼を送る 聞いた内容を1行でも要約すると伝わり方が変わる

依頼文で最も差がつくのは、聞きたいことを具体的に書けているかです。「貴社の魅力を教えてください」ではなく「募集要項で技術系は2週間のプログラムと拝見しました。実際に配属される部署では、新人がどの工程から任されるのかを伺いたいです」と書けば、相手も準備して臨めます。

何を聞くか

質問の質は、事前にどれだけ調べたかで決まります。内定ナビの企業別記事では各社の募集要項を整理しているので、日数や選考フローはそちらで確認したうえで、その先を聞くのが効率的です。

聞く価値がある質問 避けたい質問
配属された部署で最初に任された仕事は何でしたか 選考のスケジュールを教えてください(公開情報)
入社前の想像と違った点はどこですか 御社の強みは何ですか(会社案内に書いてある)
一日の時間の使い方はどう変わりましたか 私は選考に通りそうですか(相手が答えられない)
同期はどんな軸で会社を選んでいましたか 他社と比べてどうですか(相手に不利な発言を強いる)
今の仕事で難しいと感じるのはどんな場面ですか 年収はいくらですか(初対面では踏み込みすぎ)

注意しておきたいこと

OB・OG訪問は選考ではありませんが、訪問した内容が社内で共有される場合があります。選考と無関係だと考えて雑な態度で臨むのは避けてください。一方で、訪問しなかったことが不利になる根拠もありません。

2026年10月から、OB・OG訪問は法律上の対策対象になる

2026年10月1日から、企業には求職者等に対するセクシュアルハラスメントの防止措置が義務づけられます。根拠は男女雇用機会均等法(昭和47年法律第113号)第13条で、労働施策総合推進法等の一部を改正する法律(令和7年法律第63号)によって新設された規定です。具体的な内容は、厚生労働省が2026年2月26日に告示した指針(令和8年厚生労働省告示第52号)に定められています。

この指針で重要なのは、対象となる「求職活動等」の例に「企業の雇用する労働者への訪問」が明記されている点です。OB・OG訪問そのものが対策対象として名指しされています。指針が挙げる例は次のとおりです。

  • 企業の採用面接への参加
  • 企業の就職説明会への参加
  • 企業の雇用する労働者への訪問(=OB・OG訪問)
  • インターンシップへの参加
  • 教育実習、看護実習等の実習の受講

さらに指針は「SNS等のオンラインを介したものやオンライン上で行われるものも含まれる」「事業主が雇用する労働者が通常就業している場所で行われるものに限らない」とも書いています。マッチングアプリ経由の連絡も、会社の外のカフェや飲食店での面談も、対象に入ります。

指針が挙げている典型例

指針は典型例を6つ挙げており、うちOB・OG訪問とインターンに関わるのは次の2つです。

  • 求職者等が労働者への訪問を行った際、当該労働者に性的な関係を求められ、当該求職者等が苦痛に感じてその求職活動等の意欲が低下していること
  • インターンシップ中に労働者が求職者等を執拗に私的な食事に誘い、当該求職者等が苦痛に感じてその求職活動等の意欲が低下していること

明確な例だけでなく、執拗な食事の誘いも指針が挙げる例に含まれています。

企業に義務づけられること

指針が事業主に義務づけている措置は大きく4つです。

措置 内容
方針の明確化と周知・啓発 ハラスメントを行ってはならない旨と、行為者を厳正に対処する旨を定めて労働者に周知する
相談体制の整備 相談窓口をあらかじめ定めて求職者等にも周知し、担当者が適切に対応できるようにする
事後の迅速かつ適切な対応 相談があったら事実関係を確認し、被害者への配慮、行為者への措置、再発防止を行う
プライバシーの保護 相談者・行為者の情報を保護する措置を講じ、その旨を労働者と求職者等に周知する

指針は「発生のおそれがある場合や、該当するか否か微妙な場合であっても、広く相談に対応」することを求めています。確信が持てない段階で相談してよい設計です。

困ったときの相談先

相談先 使える場面
訪問先企業の相談窓口 2026年10月以降は設置と周知が義務。求職者等も対象に含まれる
大学のキャリアセンター・学内の相談窓口 指針は、教育機関の相談窓口から情報提供があった場合に企業が連携して対応することを望ましい取組として挙げている
都道府県労働局 紛争解決の援助の求め、調停の申請ができる(均等法第24条)
利用したサービスの運営 Matcher・ビズリーチ・キャンパスとも報告窓口を用意している

この制度は企業に義務を課すもので、学生が何かを申請する必要はありません。ただし窓口の存在を知らなければ使えません。訪問前に、その企業の採用ページに相談窓口の案内があるかを見ておくと、いざというときに動けます。

ハラスメントや勧誘への警戒

個室での面談や飲食を伴う場への誘い、深夜の連絡といった申し出には応じない判断が必要です。前述のとおり、執拗な食事への誘いは、厚生労働省の指針が挙げる典型例にも入っています。違和感を覚えたら、その場で断って構いません。断ったことが選考に影響する根拠はありませんし、そもそも訪問の内容を選考に使うと公表している企業は確認できていません。

個人の見解であることを前提に聞く

訪問先の社員が語るのは、その人が経験した範囲の話です。配属先や年次によって見え方は変わります。1人の話を会社全体の評価として受け取ると判断を誤ります。複数の人に会う、あるいは公開情報と突き合わせる形で使ってください。

訪問の目的を就活の段階で変える

業界研究の段階なら仕事の中身を、志望企業が固まった段階なら配属や働き方を聞くというように、時期で聞くことは変わります。同じ質問を全員に投げていると、得られる情報が重複します。

他の就活サービスとの使い分け

目的 使うもの
現場の人の話を聞く OB・OG訪問(この記事)
企業を紹介してもらう 就活エージェント
企業から声をかけてもらう 逆求人・スカウト型サービス
通過したESを研究する ES対策・体験談サイト
適性検査の対策をする Webテスト・適性検査対策
インターンの優遇を見分ける インターン優遇とは

内定ナビが確認した企業別記事156社のうち、プログラム名や内容に「座談会」「質問会」など社員と直接話せる形式を明記していたのは15社でした(2026年9月確認)。残りの141社は座学やワーク形式が中心で、公式プログラムの中で社員に直接質問できる場を明記していません。OB・OG訪問は、その141社について現場の声を補う手段になります。

就職活動の進め方に迷っている場合は、就職活動を続けるか迷ったときに確認できること|公的な相談窓口と、制度上の選択肢【28卒】もご覧ください。新卒応援ハローワークでは臨床心理士等への相談もできると案内されています。

よくある質問

OB・OG訪問はしないと不利になりますか

不利になる根拠はありません。企業が訪問の有無を選考条件として公表している例も確認できませんでした。ただし現場の話を聞いた学生と聞いていない学生では、面接での説明の具体性に差が出ます。

大学が対象に入っていない場合はどうすればよいですか

Matcherは所属大学や学年を問わないと明記されています。ビズリーチ・キャンパスは国内123大学と海外大学が開校中とされているため、自分の大学が含まれるかを確認してください。

何人くらい訪問すればよいですか

人数の目安を公表しているサービスはありません。1人の話を会社全体の評価として受け取らないという観点では、志望企業ごとに複数人に会えると判断の精度が上がります。

費用はかかりますか

料金についての記載は、いずれの公式サイトでも確認できませんでした。登録前に利用規約と料金ページを確認してください。飲食を伴う場合の費用負担は、事前に確認しておくと当日に迷いません。

オンラインでも意味がありますか

移動の負担がなく、地方在住でも同じ条件で話を聞けます。職場の雰囲気を見る目的なら対面に利点がありますが、聞きたいことが明確なら形式による差は小さくなります。

訪問の内容は選考に影響しますか

影響の有無を公表している企業は確認できませんでした。社内で共有される可能性を前提に、選考の場と同じ節度で臨むのが無難です。

訪問中に不快なことがあったらどこに相談できますか

2026年10月1日から、企業には求職者等に対するセクシュアルハラスメントの相談窓口を設けて周知することが義務づけられます(男女雇用機会均等法第13条、令和8年厚生労働省告示第52号)。訪問先企業の窓口のほか、大学の相談窓口、都道府県労働局への紛争解決の援助の求め・調停の申請、利用したサービスの運営窓口が使えます。

カフェやオンラインでの面談も対象になりますか

なります。指針は「SNS等のオンラインを介したものやオンライン上で行われるものも含まれる」「労働者が通常就業している場所で行われるものに限らない」と明記しています。

お礼はどうすればよいですか

当日中か翌日までに送るのが一般的です。聞いた内容を1行でも要約して入れると、話が届いたことが伝わります。

断りたい申し出があった場合はどうしますか

個室での面談、飲食を伴う場、深夜の連絡などに応じる義務はありません。サービス経由であれば運営の報告窓口を使ってください。

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選考を有利に進めたい人へ

OB・OG訪問は、Matcherや大学経由など3ルートから相手を探せます。訪問と並行して、就活エージェントで面談したり、逆求人・スカウトサービスで企業側からの連絡を受けたりもできます。

選考がいつ動くのかを制度の面から確認したい場合は、就活の日程ルール|広報3月・選考6月・内定10月と実態の乖離を政府資料で確認【28卒】をあわせて読んでください。2週間以上のインターン参加者には選考開始の例外が認められています。

OB・OG訪問は目的を明確にしないまま申し込むと、会社案内を読み上げられて終わることがあります。聞きたいことを事前にリストアップしてから依頼してください。

まとめ

  • OB・OG訪問の価値は、募集要項に書けない部分を聞けることにある
  • 入口はMatcher、ビズリーチ・キャンパス、大学のキャリアセンターの3つ
  • Matcherは所属大学や学年を問わず、ビズリーチ・キャンパスは国内123大学と海外大学が対象
  • 依頼文に聞きたいことを具体的に書くと、相手も準備して臨める
  • 訪問しないことが不利になる根拠はないが、話を聞いた分だけ説明は具体的になる
  • 2026年10月1日から、OB・OG訪問は求職者等へのセクハラ防止措置の対象として厚生労働省の指針に明記される。相談窓口の設置・周知が企業の義務になる

参照した情報源

  • Matcher 公式サイト(2026年9月確認)
  • ビズリーチ・キャンパス 公式サイト(2026年9月確認)
  • 厚生労働省「事業主が求職活動等における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和8年厚生労働省告示第52号、2026年2月26日告示、2026年10月1日適用)
  • 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和47年法律第113号)第13条、同法の改正法(令和7年法律第63号)

各サービスの内容は変更されることがあります。登録の前に公式サイトで最新の情報と利用規約をご確認ください。

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