鉄道・電力・ガスといったインフラ業界は、1つの会社の中に土木・建築・電気・機械・情報・事務といった領域がそろっているのが特徴です。内定ナビが募集要項を確認した7社では、職種の区分が「系統」「部門」「コース」という形で細かく分かれ、締切も職種ごとにずれていました。秋冬に応募できるプログラムが多いのも、この業界の特徴です。
この記事で扱う企業について
内定ナビが個別に募集要項を確認できた企業だけを対象にしています。募集要項が公開されていない企業や、マイページに登録しないと日程が分からない企業は含んでいません。この業界のすべての企業を網羅したものではありません。掲載順や社数に企業の評価は含んでいません。
7社の募集要項を確認して分かったこと
| 企業 | 業種 | 確認できたプログラム | 応募締切 |
|---|---|---|---|
| JR西日本 | 鉄道 | 1DAY仕事体験 全20本(いずれも1日、ES提出・系統によりWEBテストのあと応募者多数の場合は抽選、東京から福岡まで10都府県とWEB) | 2026年10月9日(終了) |
| JR東日本 | 鉄道 | Summer Internship 技術イノベーションコース|輸送(5日〜2週間未満、17都県(マイナビ掲載の表記)) | 2026年6月22日(終了) |
| JR東海 | 鉄道 | 運輸系統 Autumn 3Days Workshop(3日間、名古屋地区とWEB)、事務系統・施設系統のAutumn Workshopほか | 2026年10月11日(事務系統)/10月12日(運輸系統プロフェッショナル職向け)はいずれも終了。10月23日時点では、社員座談会(11月1日)や超電導リニアフォーラム(11月15日)、冬のプログラムなどに応募できる回がある |
| 関西電力・関西電力送配電 | 電力 | 1DAYから3DAYSまで7プログラム(大阪とWEB) | 2026年9月13日/10月26日/11月30日 |
| 東京ガスネットワーク | ガス(導管事業) | TGNWセッション Step1・Step2(東京・神奈川とWEB) | Step2はマイナビで2027年2月28日(受付中、Step1参加者限定)。Step1は公式で通年 |
| 中部電力 | 電力 | 冬期オープン・カンパニー(事務系は半日、技術系は2days、オンライン) | 2026年10月19日(適性検査は10月20日)(終了) |
| 東北電力 | 電力 | 5日間4本は受付終了、応募の対象は1日開催(技術コースの火力・通信、トレーディング業務、仙台の事務系1DAY。対面) | 2026年10月15日(トレーディング業務、終了)/仙台の事務系1DAYは11月4日/技術コース1Dayの火力・通信は記載なし |
秋冬に応募できるプログラムが多い
確認した7社のうち6社が、9月以降に締切を設定しています。
| 締切 | 企業・プログラム | 実施時期 |
|---|---|---|
| 2026年9月13日(終了) | 関西電力(技術系3プログラム) | 10月 |
| Step1は2026年9月30日、Step2は2027年2月28日(マイナビ掲載) | 東京ガスネットワーク(Step1・Step2) | 公式は夏(7〜9月)と秋(11月) |
| 2026年10月4日/10月11日/10月12日ほか(いずれも終了)。冬のプログラムの締切は11月3日〜12月9日 | JR東海(運輸系統 総合職向け/事務系統/運輸系統 プロフェッショナル職向けほか) | 10月〜11月 |
| 2026年10月9日(終了) | JR西日本(1DAY仕事体験 全20本、抽選制) | 主に11月〜12月 |
| 2026年10月15日(終了) | 東北電力(事業戦略トレーディング業務の1DAY OPEN COMPANY) | 11月25日 |
| 2026年10月19日(終了) | 中部電力(事務系・技術系の冬期オープン・カンパニー) | 11月(事務系は12月にもイベントあり) |
| 2026年10月26日 | 関西電力(事務系・技術コンサルティング) | 11月 |
| 2026年11月30日 | 関西電力(-REAL-の2コース) | 1月 |
関西電力は締切が3段階に分かれ、11月30日まで応募の機会が残っています。JR西日本は全20本の1DAY仕事体験の締切が2026年10月9日で終了しており、ES提出(系統によりWEBテストも)のあと、応募者多数の場合は抽選で参加者が決まります。夏に動けなかった場合の選択肢として、この業界は比較的探しやすいといえます。他業界を含む秋冬のプログラムは秋冬インターンと早期選考の関係にまとめました。
職種の区分が細かい
インフラ企業は、1つの会社の中に複数の技術領域と事務領域を抱えています。募集要項では、それが職種区分として現れます。
| 企業 | 職種の区分 |
|---|---|
| JR東海 | 運輸系統/事務系統/電気・システム系統/施設系統/車両・機械系統の5系統 |
| 関西電力 | 技術系(土木・建築を含む)/事務系/技術コンサルティング/インターナショナル |
| JR東日本 | 技術イノベーションコース|輸送(確認できた範囲) |
| 中部電力 | 事務系職種/技術系職種の2区分 |
| 東北電力 | 技術コース(発電・NW・建築・土木・DX・情報)/総合コース(事務系)の2コース |
| JR西日本 | 総合職・高専卒・プロフェッショナル職の職種別に全20プログラム(電気システム/IT/運輸/車両/施設(土木・建築・駅機械システム)/技術創造など) |
鉄道会社を志望する場合、どの系統に関わりたいかを先に決めないと応募先のプログラムが選べません。線路を扱う施設系統と、信号・通信を扱う電気・システム系統では、必要な専攻も仕事の内容も違います。会社を選ぶ前に、系統を選ぶ順序になります。
締切が職種ごとにずれる
JR東海の運輸系統 Autumn 3Days Workshopは、総合職向けが2026年10月4日、プロフェッショナル職向けが10月12日と締切が1週間ずれ、実施日も11月5日〜8日と11月12日〜15日で1週間ずれています。
関西電力も、技術系3プログラムが9月13日、事務系が10月26日、-REAL-の2コースが11月30日と分かれます。
応募資格や日程だけを見て、締切を1つと思い込まないでください。志望する職種の締切を個別に確認する必要があります。
供給網の会社が分離されている
電力とガスでは、供給網(送配電・導管)を担う部門が別会社になっている例があります。
| 業種 | 供給網を担う会社 | 発電・販売等を担う会社 |
|---|---|---|
| 電力 | 関西電力送配電 | 関西電力 |
| ガス | 東京ガスネットワーク | 東京ガス |
電力システム改革による法的分離を受けた体制です。応募先がどちらの会社かによって、事業の内容も規制の枠組みも変わります。企業名を正確に確認してください。マイナビ2028では、関西電力と関西電力送配電が2社並記で掲載されています。
日数の要件を満たすのは2社だけ
2022年6月改正の三省合意(文部科学省・厚生労働省・経済産業省)では、企業が取得した学生情報を採用選考に使えるのは、汎用的能力活用型で5日間以上、専門活用型で2週間以上の要件を満たす場合に限られます。
| 企業 | 実施日数 | 5日以上の要件 |
|---|---|---|
| JR東日本 | 5日〜2週間未満 | 満たす |
| 東北電力 | 5日間(発電・NW・建築・土木、いずれも受付終了)/3日間/1日 | 5日間の4本は満たす(受付終了) |
| JR西日本 | 1日(全20本の1DAY仕事体験) | 満たさない |
| JR東海 | 3日間(運輸系統)/2日間(事務系統)/1日(施設系統) | 満たさない |
| 関西電力 | 1日/2〜4日 | 満たさない |
| 東京ガスネットワーク | 1日(1.5時間/1日) | 満たさない |
| 中部電力 | 事務系は半日、技術系は2日 | 満たさない |
7社とも、募集要項に選考への影響の記載はありません。判別の考え方はインターン優遇とは?早期選考・選考免除の仕組みを一次資料で解説【28卒】にまとめました。
開催地は事業エリアに直結する
| 企業 | 開催地 | 読み取れること |
|---|---|---|
| JR東日本 | 青森から静岡まで17都県 | 路線網がそのまま事業の範囲になる |
| JR西日本 | 東京、石川、京都、大阪、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、福岡の10都府県とWEB | プロフェッショナル職は北陸・近畿・中国・博多の地域ごとに会場が組まれている |
| JR東海 | 名古屋地区、WEB(運輸系統)。事務系統は品川・新大阪、施設系統は名古屋・品川 | 本社と主要拠点が名古屋にある |
| 関西電力 | 大阪、WEB(7プログラム中6つはWEBのみ) | 供給エリアは関西だが、参加はWEB中心 |
| 東京ガスネットワーク | 東京、神奈川、WEB | 導管網のエリア |
| 中部電力 | オンライン | 事務系・技術系ともオンライン開催で、居住地を問わず参加できる |
| 東北電力 | 仙台、福島県南相馬市、東京都内、DX・情報コースのみオンライン | 応募中の2本は対面で、本店・各発電所や東京都内が会場 |
JR東日本の17都県は、内定ナビが確認した117社の中で最多です。地方在住の学生にとっては、自宅から通える場所で参加できる可能性が高くなります。他社の開催地は東京以外で開催されるインターンは?|150社で確認した36社と、交通費が出る18社【28卒】にまとめました。
応募資格の幅も広い
JR東日本の応募資格には、四年制大学・大学院に加えて、高等専門学校(本科・専攻科)、短期大学、専門学校が明記され、学部・学科・専攻は問わないとされています。
4年制大学・大学院に限定する企業も少なくない中で、この幅の広さは特徴です。学校種別による応募資格の違いは学歴フィルターは実在するか|150社の募集要項を確認して分かった、学校種別による応募資格の差【28卒】で扱っています。
よくある質問
まだ応募できるプログラムはありますか
2026年10月23日時点で、締切が過ぎたのは次のとおりです。JR西日本の1DAY仕事体験(10月9日)、中部電力の冬期オープン・カンパニー(10月19日、適性検査は10月20日)、JR東海の事務系統・運輸系統・施設系統の秋のワークショップ(10月4日〜14日)と超電導リニア ビギナーズセミナー(10月21日)・運輸系統のOpen Company(10月22日)、東北電力のトレーディング業務(10月15日)、関西電力の技術系3プログラム(9月13日)。
応募の機会が残っているのは、関西電力の-Challenge Program-(締切2026年10月26日)と-REAL-の2コース(締切11月30日)、JR東海の車両・機械系統の社員座談会(11月1日)・超電導リニアフォーラム(11月15日)・施設系統の1Day Workshop(12月1日)・運輸系統の業務体感ワークイベント(12月23日)・冬の運輸系統や車両・機械系統のプログラム(締切11月3日〜12月9日)、東北電力の仙台市内の事務系1DAY(応募期間は11月4日まで)と技術コース1Dayの火力(11月6日)・通信(11月10日)です。東北電力の火力・通信は、個別の締切日が公式に書かれていません。各社の日程は、リンク先の企業別記事で最新の状況を確認してください。
文系でもインフラ業界に応募できますか
JR東海には事務系統、関西電力には事務系・技術コンサルティング・インターナショナルという区分があります。JR東日本のプログラムは学部・学科・専攻を問わないと明記されています。
日数の要件を満たすのはどこですか
確認した7社では、JR東日本のSummer Internship(5日〜2週間未満)と、東北電力の5Day Internship(4本、5日間)です。東北電力の5日間は2026年9月時点で受付を終了しています。他の5社は1日から4日で要件に届きません。
短大生・専門学校生でも応募できますか
JR東日本の応募資格に短期大学生と専門学校生が明記されています。JR西日本は「2028年3月に大学院・大学・高等専門学校等を修了・卒業予定の方」が対象で、全学部・全学科とされています。プロフェッショナル職向けの一部の回は、専門学生を含む全学年が対象です。他の3社は応募資格についての記載がないため、応募画面で確認してください。
送配電会社と電力会社はどう違いますか
関西電力送配電は送配電事業、関西電力は発電・小売などを担います。電力システム改革による法的分離を受けた体制です。ガスでも東京ガスネットワークが導管事業を担っています。
地方在住でも参加できますか
JR東日本は17都県で開催しています。関西電力は7プログラム中6つがWEB開催です。東京ガスネットワークのStep1と中部電力の冬期オープン・カンパニーもWEBです。
系統やコースはどう選べばよいですか
扱う技術領域が違います。JR東海の場合、施設系統は線路・土木構造物・建築、電気・システム系統は信号・通信・電力設備と情報システムです。自分の専攻と関心の方向から絞ることになります。
職種の区分が「系統」「部門」「コース」という形で細かく分かれ、締切も職種ごとにずれています。志望する職種の締切を個別に確認してください。
まとめ
- 確認した7社のうち6社が9月以降に締切を設定。秋冬に応募できるプログラムが多い
- JR西日本は全20本が1DAY仕事体験で、締切の2026年10月9日は終了。ES提出のあと応募者多数の場合は抽選
- 関西電力は締切が3段階に分かれ、11月30日まで機会が残っている
- 職種の区分が細かい。JR東海は5系統、関西電力は4区分
- 締切が職種ごとにずれる。JR東海は総合職とプロフェッショナル職で1週間違う
- 電力とガスでは供給網の会社が分離されている。応募先の会社名を確認する
- 日数の要件を満たすのはJR東日本と東北電力の5日間(受付終了)のみ。開催地17都県は117社中最多
他の業界の記事
内定ナビでは、募集要項を確認できた企業を業界ごとにまとめています。併願先を探すときや、業界による選考設計の違いを見るときにご覧ください。
| 業界 | 記事で扱っている要点 |
|---|---|
| メーカー業界 | 22社の募集要項に見る日数と選考の傾向 |
| IT・通信業界 | 20社の募集要項に見る選考直結型と配属確約 |
| 金融業界 | 20社の募集要項で分かった「5days」と実日数のずれ |
| 広告・マスコミ業界 | 14社の募集要項に見る動画提出と選考直結の有無 |
| コンサル業界 | 9社の募集要項に見る「要件未満でも採用直結型」の構造 |
| 総合商社業界 | 8社の選考設計に見る「応募は一度きり」の制約 |
| シンクタンク業界 | 5社中4社が5日以上、それでも優遇は明記されない |
| 出版業界 | 6社に見る総合出版と専門メディアの設計の違い |
| エンタメ業界 | 8社の募集要項に見る日数の開きと職種で分かれる入口 |
| サービス業界 | 12社の募集要項に見る段階制と応募資格の書き方の差 |
| 小売業界 | 11社の募集要項に見る日数の二極化と締切 |
| 航空業界 | 6社の募集要項で分かった技術系中心の構成と開催地 |
| 不動産・建設業界 | 7社に見る文系向けプログラムと参加者の決め方3通り |
参照した情報源
- 各社の28卒向け募集要項(マイナビ2028、2026年9月に内定ナビで確認)
- 文部科学省・厚生労働省・経済産業省「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に関する基本的考え方」(令和4年6月13日改正、2026年9月確認)。4類型の定義、タイプ3の実施期間要件
各社の日程と締切は、この一覧を確認した後に変わる場合があります。応募の前に、表にある各社の最新の募集要項をご確認ください。