シンクタンク業界の就活の記事を表した内定ナビ作成の図(業界の色、カレンダー、記事の要点の絵)

企業研究

シンクタンク業界の就活|5社中4社が5日以上、それでも優遇は明記されない【28卒】

シンクタンク業界は、内定ナビが確認した5社のうち4社が5日以上のプログラムを持っていました。他業種では5日以上を用意する企業のほうが少数派なので、この比率は際立っています。調査・分析の実務に一定期間触れさせる必要がある業態であることが背景にあると考えられます。ただし2026年9月に確認した三菱UFJリサーチ&コンサルティングは最長2daysで、この業界にも例外があることが分かりました。

この記事で扱う企業について

内定ナビが個別に募集要項を確認できた企業だけを対象にしています。募集要項が公開されていない企業や、マイページに登録しないと日程が分からない企業は含んでいません。人気企業や業界大手から、一次情報が取れたものを順に記事化しているため、この業界のすべての企業を網羅したものではありません。掲載順や社数に企業の評価は含んでいません。

5社の募集要項を確認して分かったこと

企業 確認できた日数 制度上の水準
野村総合研究所 3コースすべて5日間(セキュリティは8日間のクールもあり) 汎用型
日本総合研究所 全8コース、1日から2週間まで コースにより専門活用型まで
三菱総合研究所 本体5日〜2週間未満、コーポレート職は1日 本体は汎用型
大和総研 リサーチ5日間、システム1日 リサーチは汎用型
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 経営コンサルティング2days・1day、政策研究1day 要件を満たすコースなし

ただし、いずれの会社も選考への影響については記載がありません。日数の要件を満たしていることと、優遇があることは別です。日本総合研究所にいたっては、全コースについて採用選考とは関係がないと明記しています。判別の考え方はインターン優遇とは?早期選考・選考免除の仕組みを一次資料で解説【28卒】にまとめています。

コンサル色が強い会社ほど日数が短い

5社を並べると、日数の設計は「調査・研究の比重」と対応しているように見えます。野村総合研究所・三菱総合研究所・大和総研のリサーチ系コースは5日以上で、調査から報告までを一通り体験させる構成です。対して三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、経営コンサルティングコース(2days・1day)と政策研究コース(1day)の2本立てで、いずれも分野別のケーススタディが中心です。

短期でケーススタディを回す形式はコンサル業界のプログラムに近く、同社がコンサルティング事業(年間約3,000件のプロジェクト)と政策研究の2本柱である事業構成が、そのままインターンの設計に出ています。社名に「総研」「リサーチ」と入っていても、中身がコンサル型か調査型かで参加体験は変わります。

リサーチとシステムで入口が分かれる

シンクタンクという言葉から連想するのは調査・研究ですが、実際にはシステム開発を大きな事業として抱える会社が多くあります。プログラムもその構造をそのまま反映しています。

企業 リサーチ系 システム系
大和総研 エコノミスト業務体験 5日間、定員5〜10名、書類+面接 ITソリューション業務体験 1日、各日程40〜50名、書類のみ
野村総合研究所 経営戦略コンサルティング 5日間 ITソリューション 5日間、首都圏〜福岡で9クール
三菱総合研究所 本体プログラム 5日〜2週間未満 コーポレート職を1日で知る(管理部門)

大和総研の例が分かりやすく、リサーチは定員5〜10名で書類と面接、システムは各日程40〜50名で書類のみと、参加のハードルがまったく違います。同じ会社でもどちらを志望するかで準備の重さが変わります。

定員は5名規模から100名規模まで開く

募集要項に定員を明記している会社を並べると、同じ業界でも20倍近い差があります。

企業・コース 定員 選考
大和総研 エコノミスト業務体験(5日間) 5〜10名 書類+面接
大和総研 ITソリューション業務体験(1日) 各日程40〜50名 書類のみ
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 経営コンサルティング(2days・1day) 各回30〜40名程度 応募者多数の場合はエントリーシート等、一部AIを活用した面接
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 政策研究(1日、東京) 100名程度 応募者多数の場合はエントリーシート等

定員が小さいコースほど日数が長く、選考も重くなる傾向があります。逆に1日型は定員が大きく、書類のみで通るケースもあります。まず業界の雰囲気を知りたいのか、調査の実務を体験したいのかで、狙うべきコースが変わります。なお三菱UFJリサーチ&コンサルティングの経営コンサルティングコースには「一部AIを活用した面接」という記載があり、AI面接を募集要項に明記する例は5社のなかでここだけでした。

締切が9月下旬に集中する

企業 締切
野村総合研究所 経営戦略コンサルティング 9月30日正午、ITソリューション 9月24日正午
三菱総合研究所 本体 9月28日、コーポレート職 9月30日
大和総研 2026年9月〜11月(予定)

秋の締切が近接しているため、複数社を併願する場合は9月下旬をひとつの節目として準備を組む必要があります。ただし三菱UFJリサーチ&コンサルティングのオータムインターンシップは締切が2026年10月18日、開催が11月から12月で、9月下旬より遅い締切でしたが、10月19日の時点で受付を終えています。9月以降の動き方は夏のインターンに参加できなかったらどうするか|9月以降に応募できる17社と、3月までの動き方【28卒】、秋冬の位置づけは秋冬インターンと早期選考の関係で扱っています。

報酬・交通費を明記する会社は少ない

5社のうち、報酬と交通費の扱いを募集要項に明記していたのは三菱UFJリサーチ&コンサルティングだけでした。同社は報酬を「支給なし」、交通費・宿泊費を「遠方よりお越しの方のみ当社規定により支給」(オンライン開催は支給なし)と書いています。他の4社は公開ページの範囲では確認できませんでした。記載がないことは「支給される」とも「されない」とも読めませんので、対面の回に遠方から参加する場合は、応募前に各社へ問い合わせて確認するのが確実です。有給かどうかの判断基準は有給インターンシップは実在するか|150社の募集要項で確認できた7社と、労働者性の判断基準【28卒】にまとめています。

他業界との違い

コンサルティングファームと混同されやすい業界ですが、プログラムの設計は対照的です。コンサル業界は日数の要件を満たさないまま採用直結型と明記する企業が多いのに対し、シンクタンクは日数を満たしながら選考との関係に触れません。

出自の違いも押さえておきたい点です。野村総合研究所は野村證券系、大和総研は大和証券系、三菱総合研究所は三菱グループ、日本総合研究所は三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJリサーチ&コンサルティングは三菱UFJフィナンシャル・グループと、5社とも親会社を持ちます。金融業界との距離が近いのはこのためで、グループの銀行・証券と併願する学生も多い業界です。官公庁・自治体向けの政策研究を事業の柱に据えている点は、民間企業だけを顧客とするコンサルティングファームとの大きな違いです。

選考の特徴

リサーチ系のコースは定員が少なく、書類に加えて面接が課される例が見られます。専攻の限定はありませんが、関心のあるテーマを具体的に語れるかが問われます。経済指標や政策の動きを日常的に追っているかどうかが、面接での説明に表れます。

適性検査の形式差はWebテスト・適性検査対策の進め方、エントリーシートの書き方はES対策・体験談サイト比較で確認できます。

よくある質問

シンクタンクのインターンは全社が5日以上ですか

内定ナビが確認した5社のうち4社は5日以上のコースを持っていました。ただし1日のコースを併設している会社もあり、三菱UFJリサーチ&コンサルティングは最長2daysで5日以上のコースがありません。

参加すると選考で有利になりますか

5社とも参加後の優遇を明記していません。日本総合研究所は全コースについて採用選考とは関係がないと明記しています。

文系でもシステム系のコースに応募できますか

専攻を条件とする記載は確認できませんでした。野村総合研究所のITソリューションコースは首都圏から福岡まで9クールで開催されています。

コンサルティングファームとどう違いますか

日数の設計が対照的です。コンサルは短期でも選考直結を明記し、シンクタンクは日数を満たしながら選考との関係に触れません。

いつ応募すればよいですか

秋の締切が9月下旬に集中します。野村総合研究所は9月24日と30日、三菱総合研究所は9月28日と30日でした。三菱UFJリサーチ&コンサルティングのオータムインターンシップは10月18日締切で、9月下旬より遅い入口でしたが、10月19日の時点で受付を終えています。

報酬や交通費は出ますか

5社のうち明記していたのは三菱UFJリサーチ&コンサルティングだけで、報酬は支給なし、交通費・宿泊費は遠方から参加する場合のみ会社規定により支給と書かれています。他の4社は公開ページの範囲では確認できませんでした。

AI面接を使う会社はありますか

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの経営コンサルティングコースに「一部AIを活用した面接」という記載があります。5社のなかで募集要項に明記しているのはこの1社だけでした。

リサーチとシステムはどちらが入りやすいですか

大和総研の例では、リサーチが定員5〜10名で書類+面接、システムが各日程40〜50名で書類のみでした。定員と選考の重さが大きく違います。

→ 業界研究まとめ|内定ナビが扱う14業界を一覧で比較

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選考を有利に進めたい人へ

シンクタンクは5社中4社が5日以上ですが、締切は9月下旬に集中しています。併願で予定が詰まりそうなら、就活エージェントに日程の組み方を相談するか、逆求人・スカウトサービスで他業界の募集も探せます。

確認した5社のうち4社が5日以上のプログラムを持っていますが、三菱UFJリサーチ&コンサルティングのように最長2daysの例外もあります。「シンクタンクは長期」と決めつけないでください。

まとめ

  • 確認した5社のうち4社が5日以上のプログラムを持つ(他業種と比べて比率が高い)
  • 例外は三菱UFJリサーチ&コンサルティングで、最長2days。コンサル色が強い会社ほど日数が短い
  • それでも5社とも参加後の優遇を明記していない
  • リサーチ系とシステム系で定員も選考の重さもまったく違う
  • 秋の締切は9月下旬に集中するが、10月18日締切のオータムインターンシップもある
  • 定員は5〜10名のコースから100名程度のコースまで開きがあり、定員が小さいほど選考が重い
  • 5社とも親会社を持ち、金融業界との距離が近い

他の業界の記事

内定ナビでは、募集要項を確認できた企業を業界ごとにまとめています。併願先を探すときや、業界による選考設計の違いを見るときにご覧ください。

業界 記事で扱っている要点
メーカー業界 22社の募集要項に見る日数と選考の傾向
IT・通信業界 20社の募集要項に見る選考直結型と配属確約
金融業界 20社の募集要項で分かった「5days」と実日数のずれ
広告・マスコミ業界 14社の募集要項に見る動画提出と選考直結の有無
コンサル業界 9社の募集要項に見る「要件未満でも採用直結型」の構造
総合商社業界 8社の選考設計に見る「応募は一度きり」の制約
出版業界 6社に見る総合出版と専門メディアの設計の違い
エンタメ業界 8社の募集要項に見る日数の開きと職種で分かれる入口
サービス業界 12社の募集要項に見る段階制と応募資格の書き方の差
小売業界 11社の募集要項に見る日数の二極化と締切
航空業界 6社の募集要項で分かった技術系中心の構成と開催地
インフラ業界 4社に見る職種区分の細かさと秋冬に開く応募機会
不動産・建設業界 7社に見る文系向けプログラムと参加者の決め方3通り

参照した情報源

  • 本文中に挙げた各社の採用サイトおよびマイナビ2028の募集要項(2026年9月確認)。個別の内容は各企業の記事に記載しています
  • 文部科学省・厚生労働省・経済産業省「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」(2022年6月改正)

募集内容は年度ごとに変わります。応募の前に必ず各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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