日立製作所は、2週間の現場体験だけを「インターンシップ」と呼び、1〜3日間のプログラムは「ワークショップ」と名称を使い分けています。
「2WEEKS」インターンシップと複数の「ワークショップ」
公式サイトによれば、プログラムは次の5種類です。
| 名称 | 期間 | 内容 |
|---|---|---|
| インターンシップ | 2WEEKS(2週間) | 実際の現場に入り、社員とともに業務に取り組むリアルな職場体験 |
| 仕事体験ワークショップ | 1-3DAYS | 実践に近い課題をテーマにしたワーク、現場社員からのフィードバック |
| 社会イノベーションワークショップ | 1DAY | 社会イノベーション事業をゲーム形式で体験するオンラインワークショップ |
| Hitachi Social Innovation Lounge | 1DAY | 日立グループ各社社員によるパネルディスカッション・座談会(Webセミナー形式) |
| オープンカンパニー | 1DAY | 各職種・事業領域を紹介する合同WEBセミナー(開催終了、アーカイブ動画公開中) |
2週間の「インターンシップ」だけが応募受付10月14日開始と案内されており、他の1〜3日間のプログラムは「ワークショップ」としてマイページで随時予約受付中です。
実施日数を制度の要件に照らす
2022年の3省合意改正では、インターンシップで取得した学生情報を採用選考に使えるのは、実施期間が5日間以上(専門活用型は2週間以上)などの要件を満たすプログラムに限られることになりました。
日立の「2WEEKS」インターンシップは2週間で、専門活用型の期間要件を満たす水準です。一方、仕事体験ワークショップ(1〜3日間)や社会イノベーションワークショップ・オープンカンパニー(各1日間)は、いずれの要件にも届いていません。名称の「インターンシップ」と「ワークショップ」の使い分けが、この期間要件とほぼ対応している点は、ゆうちょ銀行と同様の設計です。判別の考え方はインターン優遇とは?早期選考・選考免除の仕組みを一次資料で解説【28卒】にまとめています。
プログラムの目的が段階的に設計されている
公式サイトのキャッチコピーを見ると、各プログラムには対象者像が明記されています。「まずは日立グループの魅力を知りたいあなたに」(オープンカンパニー)→「日立のビジネスについて知りたいあなたに」(社会イノベーションワークショップ)→「オンラインで日立の仕事を疑似体験したいあなたに」(仕事体験ワークショップ)→「実際の仕事体験を通して成長したいあなたに」(2WEEKSインターンシップ)という順に、関心の深さに応じたプログラムが段階的に用意されています。
IT・通信各社の設計を並べる
IT・通信はインターンシップを採用の中心に据える動きが進んでいます。夏の時点で本選考が動いていると考えて日程を組むほうが実態に合います。
| 企業 | 確認できたプログラム | 選考・配属との関係 |
|---|---|---|
| 日立製作所 | インターンシップは2週間、他はワークショップ | 2週間は専門活用型の水準 |
| LINEヤフー | 2〜6週間 | 採用のメインルート |
| サイバーエージェント | 3日間、参加までに4回の選考 | 内定直結型と明記 |
| ソフトバンク | 7日間のTURE-TECH | 本選考の一部免除を明記 |
| 楽天グループ | 5日間 | 選考直結と明記 |
| NTTデータグループ | 現場受入れ型5日間〜1か月程度 | 配属先優遇の可能性 |
| NTTドコモ | 2週間の現場受け入れ型 | 配属確約への入口 |
| PKSHA Technology | 10日間(報酬20万円)/長期就業型 | 成果を選考の一部として評価 |
| KDDI | 業務系1day、技術系は5日間 | 記載なし |
| Sky株式会社 | 9プログラムから系統ごとに1つ | プログラムによる |
| キーエンス | 理系向けは公式に1日で完了 | 要件を満たさない |
| TIS | 1日のワークショップ、WEB開催 | 選考なし(先着順) |
| SCSK | 2〜4日のシスキャリセミナー | 複数ステップの選考あり |
| 日鉄ソリューションズ | 5日〜2週間未満の企画体験/1日オンライン | ES・適性検査・面接あり |
| NTTドコモソリューションズ | 冬に5日間の現場受入型(12月、ES締切10月30日)と半日のオンライン仕事体験 | 5日間の参加者に限定の早期選考 |
| 伊藤忠テクノソリューションズ | 2〜4日の職種理解型ワークショップ、WEB開催 | ES・適性検査あり |
本選考の準備としては、エントリーシートの書き方をES対策・体験談サイト比較、適性検査の形式差をWebテスト・適性検査対策の進め方で確認できます。優遇の有無の見分け方はインターン優遇とは?早期選考・選考免除の仕組みを一次資料で解説【28卒】にまとめています。
事業を知っておく
日立製作所は、社会インフラ(鉄道・エネルギー・水処理など)とITを組み合わせた「社会イノベーション事業」を経営の中核に据えています。社会イノベーションワークショップやHitachi Social Innovation Loungeが独立したプログラムとして用意されているのは、この事業戦略を学生に直接理解してもらう狙いがあると考えられます。日立グループは製作所本体だけでなく多数のグループ会社があり、Hitachi Social Innovation Loungeには「日立グループ各社の社員」が登壇する点も特徴です。
日立製作所は内閣官房・経済産業省・厚生労働省が公表した「ジョブ型人事指針」に事例として掲載されています。技術系職種では2001年から「ジョブマッチング」としてジョブごとの採用を行い、事務系職種でも「パーソナライズ採用」の方針を取っていると記載されています。他社との比較はジョブ型人事と採用の複線化|政府指針の20社に見る職種別採用と初期配属の確約【28卒】にまとめました。
応募の前に決めておくこと
- まず日立グループ・事業を広く知りたいのか(オープンカンパニー・社会イノベーションワークショップ)、実務を体験したいのか(仕事体験ワークショップ・2WEEKSインターンシップ)
- 2WEEKSインターンシップは2週間と長い。日程の確保ができるか
- 関心の深さに応じて段階的にプログラムが用意されているため、いきなり2WEEKSに応募するより前段階のワークショップから情報収集するのも一案
文系からIT・技術系を目指す場合の入口は、文系からIT・エンジニア職に進めるか|18社の募集要項で確認した文理不問6社と、プログラミング不要のプログラム【28卒】にまとめています。プログラミングを行わないプログラムや、企画側から入れるコースも紹介しています。
よくある質問
ワークショップだけ参加しても早期選考につながりますか
公式には明記されていません。期間の面ではいずれの要件にも届いていないため断定できません。
2WEEKSインターンシップの選考フローはどうなっていますか
公式サイトのこのページには選考フローの詳細記載が見当たりませんでした。募集要項ページで個別に確認してください。
複数のワークショップに参加できますか
公式サイトに明確な併願可否の記載が見当たりませんでした。マイページの案内で確認してください。
オープンカンパニーはもう参加できませんか
公式サイトには「開催終了」とありますが、「マイページにてアーカイブ動画公開中」と案内されています。
Hitachi Social Innovation Loungeは日立製作所以外の話も聞けますか
公式サイトに「日立グループ各社が参加する」とあり、日立製作所単体ではなくグループ各社の社員が登壇する形式です。
名称を使い分けているのはなぜですか
2週間の現場体験だけをインターンシップと呼び、1〜3日のものはワークショップと呼んでいます。三省合意の要件と整合させた運用と読めます。
2WEEKSは制度上どの類型にあたりますか
2週間は専門活用型の日数水準にあたります。実際の現場に入って社員とともに業務に取り組む形式である点も、要件の考え方と合っています。
ワークショップに参加する意味はありますか
選考に情報を使える類型ではありませんが、実践に近い課題に取り組み、現場社員からフィードバックを受けられます。志望領域を絞る材料になります。
PR
選考を有利に進めたい人へ
日立製作所は2週間のインターンシップの応募受付が10月14日開始で、1〜3日のワークショップは随時予約できます。受付開始まで、逆求人・スカウトサービスで他業界の企業ともつながっておけます。
同じ業界の他社と比べたい場合は、IT・通信業界の就活|20社の募集要項に見る選考直結型と配属確約【28卒】で確認できます。実際に募集要項を確認した各社の日数と選考の関係をまとめています。
「インターンシップ」と呼ぶのは2週間の現場体験だけです。1〜3日間のプログラムは「ワークショップ」という別名称になっており、呼び方の違いに実施内容の違いが対応しています。
まとめ
- 「インターンシップ」(2週間)と「ワークショップ」(1〜3日間、3種類)で名称が使い分けられている
- 2WEEKSインターンシップのみ専門活用型の期間要件を満たす
- 関心の深さに応じてオープンカンパニー→社会イノベーションワークショップ→仕事体験ワークショップ→2WEEKSインターンシップの順に段階的な設計
- 社会イノベーション事業(インフラ×IT)が日立グループの経営の中核
2026年9月26日に公式ページで再確認した内容 公式トップページには、記事で紹介した5種類のほか、Hitachi Welcome Seminar、職種別キャリアセミナー、マッチング単位別説明会、キニナルヒタチ、Engineer Career Seminarなども掲載されています。
参照した情報源
- 日立製作所 インターンシップサイト(2026年9月6日確認)
- 文部科学省「令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わります」
- https://www.hitachi.co.jp/recruit/internship/index.html(2026年9月26日に公式ページで再確認)
- https://www.hitachi.co.jp/recruit/internship/event/(2026年9月26日に公式ページで再確認)
以上は2026年9月6日に日立製作所 インターンシップサイトで確認した情報です。募集内容は年度ごとに変わることがあるので、応募の前に公式サイトで現在の募集状況をご確認ください。